先月の後半あたりから、空気が変わり始めた。
モワッとした熱気、肌にまとわりつく湿気、そんな夏の気配が薄れていき、代わりにさわやかで涼やかな空気が徐々に広がっている。
10月に入ったことで、その変化はいよいよはっきりしてきた。季節はもう秋のほうへ舵を切ったらしい。
とはいえ、まだ「秋らしいこと」を何もしていない。
せめて秋らしい食べ物でも、と思いコンビニで買ってきたのがサムネの『さつまいも蒸しぱん』。
そうそう、蒸しぱんの『ぱん』は確かにひらがなのほうがしっくりくるよなあと思いながら買った。
今やコンビニの棚はお芋系のパンやらスイーツやらで埋め尽くされているので秋を買うのは簡単。
食べてみると美味しい。けれど、パンの中に申し訳程度に散らばる芋の粒だけで秋を感じ切るのは、やや難しいかも。
どうせなら焼き芋のほうがよかったか。でも、焼き芋の単体ってパサパサしてて食べづらいイメージがあるなあ。
そんな話(焼き芋の単体ってパサパサしてて食べづらいイメージがあるなあという話)を職場でしていたところ、同僚が「ドンキの焼き芋はしっとりしてて美味しいよ」と言う。
ドンキに焼き芋のケースが置いてあることは知ってました。でも正直「これ買う人いるのか?」といつも横を素通りしてたので、身近に購買者がいたことにまずビックリ。
すすめられるままに気になって、ドンキへ向かってみます。
いつものドンキ、いつもの売り場。いつもは視界の端をかすめるだけだった焼き芋ケース。それを今日は真正面から見据える。茶色の紙袋に包まれた焼き芋が並ぶ。
事前にYahoo知恵袋で「ケースから自分で焼き芋を取り出してレジへ持っていく」と学習していたので、買うまでの手順はスムーズでした。
ただ、ケースの中へ手を入れて焼き芋を取り出すとき「ヤケドしたらどうしよう…」と不安になりました。
思い切って手を突っ込んでみるとほんのり温かいくらいで無事に買うことができよかったです。
さっそく買った焼き芋をかじる。
ひと口、ふた口。うん。おー。たしかに美味しいかも。
蜜的なものが繊維の隙間に詰まっているのか、ねっとりしっとり甘い。
パンの中の芋粒とは違う壮大な秋感。ひと口ごとに秋がゆっくり始まっていくような。
そして焼き芋に対する偏見がひとつ崩れた瞬間でした。
調べてみると、ドンキの焼き芋は「10分で100本売れる」らしい。
私が知らないだけでめちゃくちゃみんな買ってた。
私がPCの前に座り、ぼんやりしながらこの生産性のない文章を書き上げるのに40分ほどかかった。
その間ドンキの売り場から400本ものの焼き芋が売れている計算に。
あのケースひとつがとんでもない生産性で経済を回している。
なにはともあれ、まだ試したことがない人は、ドンキの焼き芋ぜひ。
だって季節は秋なのだから。

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